『メビウス ファイナルファンタジー 破滅の戦士』配信開始記念!スペシャルインタビュー
4月27日(金)より、『メビウス ファイナルファンタジー 破滅の戦士』が配信開始されます!これを記念して3回にわたり、開発チームのスペシャルインタビューを掲載いたします。
合わせて、『メビウス ファイナルファンタジー』デザインの壁紙も配信中!
まずはインタビューに入る前に、『メビウスFF』に関する基本をおさらいしておきましょう。
■『メビウス ファイナルファンタジー』とは
『ファイナルファンタジーVII』『ファイナルファンタジーXIII』などを歴任した北瀬佳範を中心に、ナンバリング「ファイナルファンタジー」社内開発チームが手掛ける、かつてないクオリティのスマートフォン向けPRG。
■『メビウス ファイナルファンタジー 光の戦士篇』のあらすじ
主人公ウォルが流れついた世界、「パラミティア」。そこは“カオス”率いる魔の軍勢に侵略されており、「いつの日か“光の戦士”が現れ、世界を希望で満たす」という予言が伝わっていた。生き残るために「予言」に従い戦うウォルだったが、この「予言」はパラミティアが生み出した「システム」だったことを知る。「王女セーラ」「妖精エコー」といった「予言」上の役割をもった「パラミティア・システム」の役者、そして「パラミティア・システム」から外れた「異端」と呼ばれる存在の「異端の魔女メイア」「ガーランド」らとともにカオスのみならず、その根本である「パラミティア・システム」を打ち滅ぼすべく戦う。
『メビウス ファイナルファンタジー 破滅の戦士』のディレクター、鳥山求さんに「破滅の戦士篇」のストーリー展開、さらに「光の戦士篇」のコンセプトや裏話などについて語っていただきました!
第一部にあたる「光の戦士篇」は、主人公ウォルが「パラミティア」という世界に降り立ち、そこに存在する「予言」に従って、「希望の物語」を追わされるというものでした。その終わりで、ウォルと仲間たちがカオスを倒すことによって「希望の物語」を終わらせましたが、その結果として、パラミティアの世界、人々の記憶、すべてがリセットされた状態で今回の「破滅の戦士篇」の世界が始まります。
これはパラミティアから見れば「破滅」なんですが、ウォルたちからすれば「希望の物語」に支配されていない、初めての「自由」な世界。「光の戦士」の物語は終わり、みんなが記憶を失い、パラミティアの仕組みも壊された後で、ウォルたちがどのように予言なき世界で暮らしていくかが「破滅の戦士篇」の導入部となります。「破滅」がキーワードとはいえ、最初からダークテイストな展開ではなく、第一部では描けなかったキャラクターたちの日常生活を、のんびりと描くような章もあったりします。
今回は新しいロゴにも描かれている通り、複数のキャラクターの物語が同時に進行するのですが、それぞれのエピソードが影響を与えながら、ひとつの流れとして積み重なっていくようになっています。それぞれの物語が交差するところが、今回のストーリーの中でのターニングポイントになります。
ウォルは平和な暮らしをしていて、村の自警団みたいなことをやっています。セーラとは「光の戦士篇」では「光の戦士と王女」、という関係性でしたが、「破滅の戦士篇」では全く別の新しい関係性で登場してきます。
パラミティアの人々は記憶を失っていて、リセットされている状態ですが、異端と呼ばれるメイアや、光の戦士の物語を壊したウォルは記憶を持っています。セーラを含めたパラミティアの人々については、記憶がリセットされている状態です。それぞれ、世界が再生されていくなかで、新たな関係性を築いて、生活を始めています。彼らの出自や元の職業などの記憶は失われているが、呼ばれていた名前や日常生活の知識などはうっすらと残っており、年相応でリセットされた状態というようなスタート地点となっています。
パラミティアでは光の戦士が望めば、自分を含めた誰かを外の世界に飛ばせることを許容するというシステムになっています。ガーランドはセーラを助けよう(=外の世界へ飛ばしてパラミティアから解放してやろう)としていましたが、最終的には彼女をウォルに託して、自分が外の世界に行くという結末になりましたね。
消え・・・ましたね。少なくともウォルの前からは。
ウォルについていたエコーは消えてしまいましたが、第二部ではエコー族として色々なタイプのエコーが登場します。パラミティアのシステムは壊れてしまったので、今後は「妖精」として出てきて、普通の人々の目にも見える形になっています。
「光の戦士を導く妖精」という役割ではなくなったので、それぞれのエコーが、それぞれの考え方で生きています。もちろんパラミティア・システム側の存在ということで、パラミティアを再生しようとする立場で出てくるエコーもいますし、逆にこれを機会に自由に生きようというエコーもいます。
エコーロスといいますか、エコーがいないとウォルの独り言がすごく増えてしまうんですよね(苦笑)。そんなわけもあって「破滅の戦士篇」ではウォルの周りに新たなサブキャラが登場してきます。意外と、にぎやかな日常生活になるかもしれません。
パラミティア・システムの大きな流れが破滅している、ということは導かれる物語がなく、つまり「自由」ということで、ウォル自身はその自由な暮らしぶりを退屈しながらも楽しんでいる、という状態になっています。ウォルが日常の中で停滞しているとき、彼以外のキャラクターがストーリーを主導していくなかで、彼自身はどうするのか、というのがだんだん語られていきます。
ゲームの方も、自由度を上げるという意味で、フリークエスト的なものが出てきたりします。オープンワールド的な要素を『メビウスFF』に落とし込んだらどうなるのか、を試してみたいと思っています。
一番は、「スマートフォン向けにしっかりしたRPGを作る」、というのがコンセプトでした。運営物のタイトルなので、「常に新しい物語を配信し続けるにはどうすべきか」を念頭において、ストーリーを構成したり、開発を行ってきました。スマホの特性上、ひとつのエピソードを短い時間でプレイしてもらう必要があり、エピソードの緩急も「急」が連続するような早い展開にしたく、ある程度「雑な」物語である必要があったんです。世界設定で「パラミティアという世界自体がそもそも雑」としていたことが上手く機能したと思いますし、ゲームの特性とストーリーがうまくマッチするものになったかなと思います。
ありましたね、ゲームを構成する要素やグラフィックリソースがすべて最初からそろっているわけではなかったので。
例えば、リリース直前で急遽女性キャラ(メイア)を入れようということになったんですが、準備に時間が必要でした。フードをかぶっている状態ならなんとか3か月でできます、ということだったので最初はとりあえず「謎の女」としてタワーイベントのみで登場させる、なんてこともありました。
他には、ストーリーについては大筋のところで変更はなかったですが、最終的にセーラ王女が戦うことになったのはパラミティア・システムも予想外の大きな変更点でしたね(笑)
今作も、もちろん全体のストーリーは出来上がっています。1ヶ月分の配信に合わせてチャプターごとに分けながら作っていますが、ボリュームは「光の戦士篇」に比べて膨大な量になっています。
キャラごとにエピソードがあり、最初は新登場のキャラクター・ソフィのお話から始まります。
「破滅の戦士篇」は世界が一度リセットされた後の状態から始まるので、世界中の人々がみんな「ただの村人」みたいな状態から始まります。
そして、システムを壊された今のパラミティアは「舞台装置はあるが、動かすことはできない。役者はいるが、脚本家や演出家がいない」という状態なのです。
例えば、その中の誰かが「ただの村人」という立場からなにか違う立場に変化していく時、それぞれ異なる意思や思考を持ち始めた時に「これも実は新たなパラミティア・システムに取り込まれていっているのではないか? パラミティア・システムって壊れているはずなのに、また動き出そうとしているのでは」と、ついついみなさんが色々疑ったり、考えさせられてしまうようなストーリー展開になると思います。お楽しみに。
次回は4月27日(金)に『メビウス ファイナルファンタジー』のプロジェクトリーダー・白神剛志さんによるスペシャルインタビューを掲載予定です。お楽しみに!
『メビウス ファイナルファンタジー 破滅の戦士』のプロジェクトリーダー、白神剛志さんに、「破滅の戦士篇」の開始にあたり導入された新バトルシステムについてお話を伺いました!
大きく変わった点は、自分と敵の攻撃のタイミングでしょうか。
今までの「光の戦士篇」では、プレーヤーの行動回数が例えば10回あれば、10回すべて行動した後に敵側の行動がきて、敵側も行動回数を使い切ったらプレーヤーのターンに戻るという、それぞれの行動が「かたまり」になっているシステムでした。
新しいバトルシステムでは、プレーヤー側の行動も敵側の行動も入り乱れるようになったというのが変わったところですね。
生放送でもお話ししたのですが、もう少し殴り合うようにしたい、というところが変更した理由の一つです。今までのバトルシステムだと、敵に動かれるとやられてしまうので、いかに敵に動かれる前に倒し切るか、という考え方になっていました。ブレイクループという戦術もそこで生まれましたが、それだけだと足りないというか、遊びの幅が広がらない感じになってしまっていたので、少しでも遊びの幅を広げるためにバトルシステムを変更することに決めました。
また、今後の敵を作っていく上でも、拡張性というか、敵側の工夫が制限されてしまっていたというところもあります。今までは敵が動かないので、いざ動かそうと思うと「敵が簡単に倒れない」、「ブレイクできない絶対防御みたいな感じで固くする」しか、開発の選択肢がない状況が生まれてしまっていました。
新しいバトルシステムでは、プレーヤーが10回行動、敵側が2回行動だったら、5回自分が行動すると敵側が1回行動、また自分が5回行動して敵側が1回といった風に、等間隔に配置されてそれぞれが行動するようになりました。ちゃんと素早さの概念があるようなシステムになったので、これからは素早い敵であれば行動が5回あって、こちらが2回行動すると1回行動を挟んでくる、というような戦い方にすることができます。敵の特徴を活かしたバトルを組み立てられるように、今のシステムになりました。
つまり、戦い方が限られていたところを、少し拡張しようというのが目的です。
防御面には注意しなければいけないと思います。「光の戦士篇」の時には素早く敵を倒すために、いかに火力を上げるか、攻撃力に特化していくか、という考え方でプレイしていたと思います。新しいバトルシステムでは敵に攻撃される前提でバトルの構成を考える必要が出てくるので、バランスよく火力と防御面も考えなくてはいけなくなったというところがポイントでしょうか。「光の戦士篇」のまま、火力特化構成で行くとあっさり負けてしまうようなこともあると思います。
防御面が重要になるとはいえ、防御面だけを考えればいいというわけではなくて、敵の特性に合わせてプレーヤーが構成を考えるような調整をしたいと考えています。火力特化で戦った方が戦いやすいような敵も作ったりすると思いますし、火力特化型ジョブが今後使えなくなる、といったことはないように考えています。敵側をいろいろ作ることで、いろいろなジョブの出番が出てくるように考えていきたいと思っています。
新しいバトルシステムを作ることで「様々なジョブの出番を作れるようになったこと」が今回の大きな調整ポイントです。今までは防御面に優れたディフェンダータイプの居場所があまりなかったので、これからはそういったジョブの選択肢が増えるように、敵側もしっかり調整していきたいです。
そのあたりももちろん考えてはいますが、ゆっくり調整しながら入れていこうかと考えています。急いで環境を変えるというのは、今のところはあまり考えていません。
サブストライクですかね。アクションゲージを最大までためると、メビウスゾーンが発動するのですが、最大までためなくても、ある程度ためると、現在行動中ではない方のジョブのアビリティをジョブチェンジすることなく使用することができます。例えばメインは火力特化のアビリティしかセットしていないが、サブにブレイクゲージを削れるアビリティを入れておくことで、ブレイクを狙ったりすることができたり、大きく戦術の幅が広がります。ジョブチェンジするとまた戻るのに時間がかかるので、ジョブチェンジするほどでもないところでピンポイントで動いてもらいたい時などにすごく便利です。
ディフェンス系のジョブ全般がそうなりそうですね、「ヘレティックナイト」とか「伝説のガード」あたりは注目されそうだと思います。この辺のジョブは使われるようになってきているのを見かけますね。
今のところ、そこまで奇抜な戦い方は見られないですね。ただ、これからタワーイベントをやっていく中で、こちらの想定を超えてくる戦い方があるんじゃないかと思って楽しみにしています。
やっぱり、防御力を上げるバリア、ウォール系のアビリティや、敵の攻撃力を下げるカーズ、デブレイみたいなものですかね。今まで、敵の能力を下げる系のアビリティでカーズ、デブレイは使用される頻度が少なかったと思います。このあたりの重要性はまだまだ認知されてない気がしますが、使われるようになるといいなと思います。
※デブレイやカーズを含むカードの一例「バッガモナン一味:FFXII」と「ジェイドウェポン:FFVII」
検討したいと思っています。すでにジョブクエで調整しているものもありますが、それでもまだ足りない部分がある認識はあります。お約束することは難しいですが、できる限りジョブの選択肢も増やしていけるように考えていきたいです。
見た目で楽しむような部分もあっていいのかなとも思っています。復刻や調整も頑張っていきます!
次回は5月1日(火)に『メビウス ファイナルファンタジー』のプロジェクトリーダー・白神剛志さんによるスペシャルインタビューの続きを掲載予定です。お楽しみに!
『メビウス ファイナルファンタジー 破滅の戦士』のプロジェクトリーダー、白神剛志さんに、「破滅の戦士篇」の開始にあたり導入された新バトルシステム、その中でも気になる「メビウスゾーン」についてお話を伺いました!
「メビウスゾーン」は「アクションゲージ」というゲージをためると自動的に発動する特殊な状態のことです。
ゾーンが発動すると、まず「メビウスゾーン」専用の行動回数8回が追加されます。ここには敵の行動が割り込むことはないので、一方的に8回行動できます。
2点目としてゾーン中はアビリティ使用時のエレメント消費が0になりますので、エレメントが足りていなくてもアビリティを発動できますし、違う属性のアビリティも発動可能になります。
3点目としてジョブチェンジが自由にできるようになります。「光の戦士篇」ではジョブチェンジには数ターンのリキャストタイムがありました。「破滅の戦士篇」からのシステムでは、「アクションゲージ」を消費してジョブチェンジを行いますが、ゾーン中はそれらの制限なく、自由にジョブチェンジができるようになります。ですので、ゾーンに入るまではディフェンダーで耐えて、ゾーンに入ったらアタッカーにジョブチェンジして一方的に攻撃し、最後の行動で再びディフェンダーに戻る、といったことが可能になります。
そうですね、強力という意味では「メビウスゾーン」中にはもう一つ大きなポイントがあります。ゾーンに入った時に操作しているジョブの必殺技ゲージがたまっていなくても、もう一方のジョブにジョブチェンジすることで、そちら側の必殺技は撃てるというものです。さらに、必殺技ゲージがたまった状態でゾーンに入ると両方のジョブの必殺技を連続で撃てるダブル必殺技が可能になります。ただし、サブの方の必殺技を撃ってしまうと、8回行動していなくてもゾーンはそこで終了となってしまうので、8回行動の最後の方に撃つ、というのが基本になると思います。
純粋に威力だけ考えて強いのは「軍神」と「拳聖」の組み合わせでしょうか。「軍神」には「魔法剣」というオートアビリティがあり、通常は無属性の必殺技に、武器に纏った属性を付与することができます。敵の弱点属性がついた状態での必殺技は通常の必殺技よりも強力なものになります。一方で、拳聖との組み合わせがなぜいいのかというと、拳聖の必殺技は、武器に敵の弱点の属性を付与して攻撃するというものです。拳聖で必殺技を撃つと、必ず武器に敵の弱点属性が付与されている状態になるので、続けざまにその弱点属性を魔法剣として放つことのできる軍神の必殺技とは非常に相性が良いのです。ぜひ試してみてください!
そもそも、企画段階の仮名称としてとりあえずメビウスゾーンとしておこうかというところがあって…。ちょっと長くなるかもしれませんが、そもそものところで、メビウスゾーンというシステムは初期段階では存在しませんでした。
バトルシステムの調整について「バトルのバランスが悪い」、「一方的に殴るだけだよね」、というところがあり、そこを払拭するために新しいバトルシステムを導入することになったというのは、ここまでお話しした通りです。基本的に「破滅の戦士篇」での調整はこれだけのつもりでいたのですが、実際に作っていくと、やっぱり物足りないし、「光の戦士篇」からの変更という視点で見ると、ただただテンポが悪くなっただけで、プラス要素がないよねという印象になってしまいました。
そこで、何かプラスの要素を入れよう、デメリットを覆せるようなワクワクするものを追加しよう、ということになって考え始めたのがスタートです。
じゃあワクワクするようなものって何だと考えた時に「スゲー状態」になることじゃないかということになり、じゃあ「スゲー状態」って何だという話から、スポーツで言うところの極限の集中状態「ゾーンに入る」ということじゃないかという物に行き着きました。
そのあとに「8回行動追加にしようよ」とか、8と言えばメビウス∞だよね、となって「メビウスゾーン」という名称に決まりました。
メビウスゾーンに入った時に「MOBIUS ZONE」というテキストの演出があるのですが、それのOが二つ上下に並んで、それが無限のマークでつながるっていう演出を見た時は、演出チームのセンスに脱帽しました。バトルチームでは、ただの仮名称だったのにミラクルが起こった!と盛り上がっていました(笑)。
『メビウス ファイナルファンタジー 破滅の戦士』配信開始を記念して、壁紙を配信いたします。
■デジタルコンテンツ(壁紙)
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■デジタルコンテンツ(壁紙)
- アイテム名 : 妖精 ティファエコー壁紙
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『メビウス ファイナルファンタジー』のキャラクターデザイナー・浅見瑠比による描き下ろしイラストの壁紙です。