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『ファイナルファンタジーVII リメイク』
の世界を深堀りインタビュー!
~後編~

大好評発売中の『ファイナルファンタジーVII リメイク』ですが、特にオリジナルの『ファイナルファンタジーVII』を遊んだことのある方には、これは!と思うような仕掛けがたくさんありましたよね。
今回はFFポータルスタッフが実際に遊んでみて疑問に思ったことや、さらに深堀ってみたいことを『FFVII リメイク』開発チームにぶつけてみました!

ゲーム中では語られない隠された設定や制作意図について、Co-Director(SCENARIO DESIGN)を務めた鳥山求さんが答えてくれました!まだあなたの知らない『FFVII リメイク』の世界、後編をどうぞ!

●ウォール・マーケットで売っている「チョコボポップビーンズ」って何ですか?

鳥山:チョコボに似ている「チョコボ豆」を油で揚げたポップコーンみたいな食べ物です。はじけた後も、チョコボの形をしています。食べると思わず「クエ」と言ってしまうようです。

●「虐げられた民衆」というオリジナルの『FFVII』にあった曲ですが、『FFVII リメイク』ではなぜポップなアレンジになったのでしょう?

鳥山:虐げられてはいますが、この曲がかかるときに登場するキャラクターがオモシロキャラのベグ盗賊団だったり、ヘタレのコルネオの手下たちだったりすることもあり、ポップな今風のアレンジに仕上がっています。

●ウォール・マーケットで流れる一連の曲は最初から何種類かのアレンジをすると決まっていたのでしょうか?また、エリアを移動した際に自然に切り替わっていて驚きました。

 

鳥山:ウォール・マーケットでは新曲でテーマを作り、チョコボ・サム、マダム・マムなどが牛耳る各エリアごとにアレンジを変えてシームレスで切り替えるという音楽設計をしました。

●「ミッドガルブルース」は、誰が歌っているのでしょうか?

鳥山:ヴィジュアル系演歌歌手の最上川司さんが歌っています。

●列車墓場では子供の幽霊や落書きなど、オリジナルの『FFVII』にはなかった新しい設定が見られました。なぜそれらの要素が追加になったのでしょうか?

鳥山:列車墓場は『FFVII』オリジナル版ではいわゆるダンジョンロケでしたが、今回はチャプターとして成立させるために「墓場」という地名やそこに登場するモンスター「ゴースト」にちなんで、遊園地のお化け屋敷のようなアトラクションになるようにエピソードを膨らめました。列車墓場を通過した後にプレート落下事件が起きますが、このときに大量の人命が失われライフストリームが動きます。この現象を予知したボスモンスターのエリゴルが暗躍しているような設定で、クラウドたちを足止めしています。

●神羅ビルの階段はすごく疲れました……。ティファには一生勝てないのでしょうか?また途中でバレットに抜かれるのが悔しいです……。

鳥山:ここぞというときの足の速さではティファにはかないませんね。バレットに抜かれたのはクラウドが油断していたのかもしれません。

●高層ビルだとエレベーターは通常いくつかに分かれていますが、神羅ビルのエレベーターは一気に59階までいくのがすごいです。やはり最先端のビルだからなのでしょうか?

鳥山:高層ビルのエレベーターが複数に分かれているのは、使用者の移動効率を重視しての運用方法となるのかと思います。神羅カンパニーは、魔晄エネルギーをふんだんに無駄遣いしています。神羅の象徴の神羅ビルでは使用者の効率性などは度外視して、最新技術を見せつけるために全フロアの直通運転型のみが運用されています。

●神羅ビル設計について、コンセプトは何でしょうか?また、モデルはありますか?オリジナルの『FFVII』にはなかった「ミュージアム」も追加されたのはなぜでしょうか?

鳥山:現実世界でのモデルは特にありませんが、『FFVII リメイク』では、原作の神羅ビルをさらに最先端のビルとしてリニューアルしています。そういえば、原作のときにはスクエニの本社が目黒にあったのですが、リフレッシュフロアと呼ばれる社員のための憩いのスペースがあり、神羅ビルのリフレッシュフロアという名称はそのときの用語を参考にしました。
神羅ビルは、魔晄都市ミッドガルの中心にある、最先端テクノロジーが集結したビルというコンセプトです。神羅社員が働く本社ビルというだけでなく、ミッドガル市民が見学に来ることもあるので、神羅の歴史や魔晄技術のデモが行われるという設定を足して、新たにミュージアムを開設しました。古代種や約束の地など重要なキーワードをプレイヤーにもよりよく理解してもらうために、神羅グループの宣伝映像としてヴィジュアルフロアのVR映像なども追加しました。

●スカーレットの犬?役の兵士は専任なのでしょうか、もしくはシフト制なのでしょうか?

鳥山:犬ではなく、スカーレットが椅子に座った時に足置きとなり、足のむくみを癒す特別な命令を受けている兵士です。そのままですが「オットマン」という名前です。彼の背中は絶妙なクッション性で、スカーレットのお気に入りなので、ほぼ24時間体制での勤務となっています。夜寝るときにも部屋の外で待たされているようです。

●神羅ビル潜入時、受付にカードを取りに行くティファのアクションパートが追加されたのはなぜでしょう?

鳥山:クラウド以外のキャラクターを操作するパートをそれぞれ印象的な個所に入れているのですが、ティファは身軽さを生かしたアクションで、神羅ビルのうんてい(開発では「うんてい」と呼ばれていました)をすることに決まりました。決して下からのぞきたいというコンセプトではございません(笑)

●神羅ビル内の部屋にある、エアリスの子供の頃の落書きはエアリスが描いたんでしょうか?また、何が描かれているのでしょうか?

鳥山:子どもの頃のエアリスが描いたものです。古代種としての能力が発動して描かれた不思議な絵なのですが、その詳細はファンブック「FFVII リメイク ワールドプレビュー」の特典小説で野島さんが書き下ろしています。古代種としての悲しみが伝わるエピソードですので、ぜひ読んでみてください。ちなみに企画段階ではエアリスの本当の母イファルナが幼いエアリスに古代種の物語を絵にして教えながら、一緒に描いたという設定でイメージARTを描いてもらいました。

●神羅ビルに出てくるソードダンスはオリジナルの『FFVII』では通常のモンスターだったと思いますが、今回ボスに昇格した理由はなんでしょうか?

鳥山:ソードダンスやヘルハウスなどはオリジナル版では雑魚モンスターとして登場していたのですが、独特のデザインですので、頻繁に登場すると周囲のモンスターから浮いてしまうこともあり、ならばと逆に目立つようにボスモンスターに昇格させました。

●オリジナルの『FFVII』にいたモンスターをリメイクで登場させる際、設定づけなどで苦労したモンスターはいますか?

鳥山:ヘルハウスはボスに昇格しましたが、それでも「闘う家」という異質なファンタジー路線のモンスターでしたので普通には出しづらく、ウォール・マーケットのコロシアムのボスとして、ショーアップする形で見せるようにしました。コッチとソッチの実況など、ヘルハウス戦を盛り上げるためにセリフもたくさん作り、手もかかりましたが、ふたりの掛け合いの評判も良いようで良かったです。

●最後に、『FFVII リメイク』発売後の反応への感想や、ファンに向けてメッセージをお願いします。

鳥山:オリジナル版の『FFVII』の壮大なストーリーと世界を、最先端の技術で新たにリメイクするために、1作目では、ミッドガルの物語や世界に絞ることで、オリジナル版当時の思い出を新たに色づけて蘇らせることができたと思います。プレイしていただいたユーザーの皆さまから好評の声をいただいており、開発チームはほっとしつつも、さらにいい作品を届けるべく、次に向かい走り始めました。『FFVII リメイク』の物語は始まったばかりですので、今後の作品でも、FFVIIの世界をより魅力的に見せるように頑張りますので、期待してお待ちください。



まさかスカーレットのオットマンについてもお答えいただけるとは・・・!
これを読んだ皆さんも、『ファイナルファンタジーVII リメイク』への理解がより深まったのではないでしょうか?
鳥山さん、ありがとうございました!

『ファイナルファンタジーVII リメイク』の世界を深堀りインタビュー!~前編~

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